選択肢はいくつあるのか?エアーポンプ問題だ!
はい、エアーポンプのお話です。
俗にいふところのセカンダリーエアーポンプ、現在では既に使用禁止の法律ができている国も有ります。
90年代の124シリーズでは当たり前に使用されているシステムであり、エンジン始動後の数十秒の間、排気ガスにエアーを吹き入れて触媒の温度上昇を補助するとされていたものです。
(質の悪いエンジン始動直後の排ガスを薄めていたとも?)
トラブルを起こすと車両が最悪不動の状態になってしまう部分であるため、道の真ん中で止まってしまって大渋滞、、、なんてことにも発展する、それがエアーポンプです。
症状としましては、、
まずはエンジンがかかっている状態でシャリシャリとプーリーから音が出始めるケース。ベアリングのグリースが抜けてしまった後に起こる現象です。これを放置いたしますとそのうちベアリングのロック症状が出始めます。このまま症状が進みますと完全ロック状態が起こります。
エンジン始動後にロックしたメインシャフトを回そうとしてクラッチの焼けて煙とともに焦げた匂いがしたケースもあります。またベアリングクラッシュまで行ってしまいますと中のボールがバラバラと飛び出るケースもありプーリーが斜めになりマグネットと擦れて最後には食い込みます。
助けを求めて送られてくる死亡したエアーポンプにはいろいろな死に様があるのです。。。
知っておいていただきたいのは、、
いろいろな要因でロックしてしまいますとファンベルトが断裂してエンジン補器類やラジエーターなど各所に一瞬でダメージを与えるケースもありました。これはかなり高額修理になるケースとなります。
ベーンポンプ式を採用しているため内部扇動箇所の摩耗したカーボンシールがバラバラになってしまい、
ある日突然ポンプの本体内部でクラッシュしロックする場合もあります。
この場合もファンベルトが切れて大暴れするケース。
↓穴からカーボンシールのかけらやプッシュスプリングが出てきてしまっています。
このようになっているということは当然メインシャフトがロックしてなおかつプーリーはドライブベルトが回転させようと頑張りますからまずクラッチが焼け白煙が出るケース。
いい焼き目がついています。もう擦り切れて薄くなっているクラッチプレート(右)です。
こうなるとリビルトはできません、代替品エアーポンプの交換となります。ただし純正部品はんん十万というお値段。よってリビルトをしている弊社に相談がきます。
リビルトをするためには消耗品の交換が必要です。
ですが、基本的に入手できない構成品もあるためそういったものは取り外したパーツから元のサイズを想像して図面に起こして専門業者に製作依頼をすることになります。
ベアリングの交換だけで内部はそのままでは全くリビルトなどと言うことはできません。
ここまでやっている業者様は見たことがありませんので弊社オンリーなのかなと思っています。
症状の浅いうちにリビルトエアーポンプに交換するか、またはエアーポンプを使用しないキットを組むか、、、。
二つに一つの選択になってきます。
(オリジナル重視の方には取り外したエアーポンプをリビルトして元の車両へ戻すサービスも御座います)
124は世界中の地域に対応するために色々な仕様があります、
これはエアーポンプ非装着車両用のキットです、
純正部品での構成となっていますので手作りのつじつま合わせ品とは安心・安全の度合いが違います。
実際修理入庫の車両でファンベルトのセンターが出ていないものを発見したことがあり、オーナー様にお知らせしたケースもあります。
ブラケットが既に供給終了となっている廃番品になっているために入手困難品となっており希少なキットとなっております。
こんな時代も来るだろうと20年近く前に多い目に購入しておいたものがいま124オーナー様のお役に立っているようです。
エアーポンプを使うか使わないか、、。オリジナルを大事にするオーナー様も沢山おられますのでどちらがお奨めです、、ということはできませんが、、。
エアーポンプは消耗品です、寿命があります、ある日突然です!
特に昨今の夏の暑さでリビルトエアーポンプを使用してもベアリンググリースの流れ出しは早く、モチも悪くなっております。2度目のエアーポンプ修理依頼もちらほら、、。
沢山のオーナー様のお買い上げいただき取り付けもさせていただきご好評なのですが何せ廃番品、
既に弊社のストックは一桁状態。
あなたはどうされますか? ご相談はお気軽に!
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